施工・修復
完成形
先日、ブログにて下記の写真と、そこに写っている垣根についてご紹介いたしました。
松明垣、といい、名前のように松明(タイマツ)を並べたような形だからということですね。
束の太さや間隔を場所に合わせて仕上げていくという訳ですが。
これが、最終どう仕上がったか、というと…
このようになりました。
川向こうの景色を見せるよう、丈は低め。
松明が太いと印象が重くなりすぎて、数寄屋の茶室とはバランスが悪くなりますから、
少し細めの松明で仕上げています。
透け過ぎない松明垣を施工した事で、
向こう側の足元(この向こうは高低差があり、見えていると結構怖いのです…)を見せすぎず、
かつ風景をキリリと引き締めています。
垣根というのは、風景の中にあっても背景の一種のように見過ごされている事も多いです。
けれど、風景を損なわない色んな工夫や配慮があるのですね。むしろ、見過ごしてもらえるくらいその場に溶け込んで
いることが大事なのですが、そこにある仕事をほんの少しだけ気づいていただけたらと思います。